無花果の断面
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群れ × SF。 第33回文学フリマ東京@2021/11/23にて頒布した文芸同人:ねじれ双角錐群による短編アンソロジー。 執筆者: 石井僚一、笹帽子、murashit、小林貫、cydonianbanana、鴻上怜
群れ × SF。
第33回文学フリマ東京@2021/11/23にて頒布した文芸同人:ねじれ双角錐群による短編アンソロジー。
執筆者:
石井僚一、笹帽子、murashit、小林貫、cydonianbanana、鴻上怜
収録作品
01 「教室」 石井僚一 AはBのまるい横顔を/まっすぐ見つめている/Bは頬杖をつきながら/窓の外をぼんやりと眺めている――教室の一景をAからZまでの視点を通して淡々と描く小さくて寂しげな物語詩。 02 「マーズ・エクリプス」 笹帽子 火協連第三開発区の管理官を務める桜井あかりは、三年前の事故で失った情報予言知能を再構成し、地火間無遅延通信を稼働させる。だがその瞬間ネットワークに流れ込んできたのは、彼女自身の死の証明だった。距離と時間を超越する、宇宙移民分散型歴史記述コンピューティングSF。 03 「大勢なので」 murashit っていうか無限なので。 04 「分散する風景」 小林貫 いずれ訪れる母の死を想像して夜泣きしたわたしは、代替母の死をもって心を慣らすことに思い当たる。三十代も半ばに差しかかり黒ぐろ冴えわたる不安の底に、不可抗に沈んでいく。 05 「電子蝗害の夜」 三好景 地球上の広範な地域に突如として発生した動物の群れの異常行動、通称《群禍》の背後には、魚群探知師と呼ばれる高解像度ソナーを携えた言語学者たちの姿があった。群れによって記述される新言語で書かれた世界初の小説作品、待望の全訳。 06 「なまえ」 鴻上怜 不確かな恋の予感が少女の心をゆらし、知己の女は若き日々を想う。伊豆の離島の凪いだ空気のなか交わされる、いくつかのささめきこと。